保育食器の誕生秘話(保育園専用食器)
「食育」という名の保育食器がどうやって誕生したのか・・・
1977年、東京都私立保育園連盟(当時)の理事の園長先生方は “これからの子ども達には大人と同じように磁器の食器を使い、食事をする教育が絶対に必要である” と保育園児用の給食食器の必要性を訴え、製作してくれる会社を探していました。そんな折、陶磁器のデザイン・卸業をしていた先代は共にその要望を請け開発に着手します。
当時、乳幼児が使用する陶磁器の保育食器などありませんでした。ゼロからのスタートです。手探りの状態から何度もデザインし、作っては改良するの繰り返しです。開発段階の食器を我が子(現代表)に実際に持たせて何度も試しました。食器を持つしぐさ、手から滑り落とす光景、食べ物をこぼす姿を見て改善点を探しました。そして試作品の食器を園長先生方に持って行き(園児たちに)使って頂きました。しかし「ここを高く(低く)してほしい」「もう少し大きく(小さく)してほしい」などいろいろと改良を求められ、また作り直しです。こうしたやりとりを何度も行い、苦難の末に弊社オリジナルの保育食器シリーズは完成します。保育園園長先生方が納得して下さる乳幼児用の保育食器が世に出た瞬間です。
しかしながら全く理解されませんでした。それはなぜか?
なぜなら“食育”という言葉がまだ認知されていなかったからです。その当時、保育食器はメラニン製やプラスチック製など、子どもたちがどんなに粗末に扱っても割れない物が幼児用食器として当たり前だったからです。そのため「なぜ、わざわざ割れる食器を使う必要があるのか」という考えが根強かったからです。それでもこれからの保育を考えていた園長先生方は『大人同様の磁器食器をしっかり持ち、落とさないように気をつけて食べる』という磁器食器を園で使用する食育の大切さを、他の園長先生方に説明し、各地で勉強会を開催するなど磁器食器を使った“食育”の啓蒙活動をして下さいました。
努力が実を結ぶのは開発から約10年が経過した頃でした。
園長先生方が行った食育の啓蒙活動により、磁器食器を使った“食育”に対する考え方が浸透し始めました。弊社の保育食器が園長先生方の間で評判となり口コミで広がりました。それはいつしか東京から全国へと広がり、約一万件の保育園で使用されるほどにまでなりました。
開発に携わって下さった園長先生方はよく仰っていました。『落としたら割れちゃうから両手で持つんだよ、乱暴に扱うと割れるから大事に使うんだよ。そう教えることが重要です。子どもは割れないと分かると粗末に扱うことを覚えます。割れにくい食器を使うのであれば、磁器食器を使う意味などありません。割れることもまた重要な「食育」です。この食器は子供達にとって本当に素晴らしいものです。』
最後になりますが、弊社オリジナル保育食器は開発から約40年以上が経過しましたが、時代がどんなに変化しても子ども達に必要とされる食育食器として、弊社は安心な価格で高品質を保つための企業努力を続けております。
食器はどこまでいっても食器です。子供にとって使いやすく、保育園にとって安心な価格であり、且つ高品質でなければならない。この弊社理念に基づきこの40年間、安心な価格を維持しております。40年間で積み重ねた信頼と実績、そして品質はどこにも負けません。食器はランニングコストです。保育園・幼稚園にとって安心な価格でなければなりません。ご検討中の食器とぜひ比較して下さい。その悩みを解決します。お気軽に弊社製品代理店 株式会社トーホ にお問合せ下さい。